園の紹介

食育について



いるま保育園では人類特有の能力として、1) 先を見通す力、2) 食材を調理する力、3) ともに食事を摂り、心を通わせる力 について着目しています。言い換えれば、この力が人類をここまで存続させた特性と考え、この力を大切に育てていきたいと思っています。

先を見通す力

先を見通す力とは、半年先の収穫を見通して栽培をする能力です。わくわく農園の活動は、子どもたちが収穫を楽しみに先を見通す力を培います。

食材を調理する力

調理する力とは、食材に熱を加えたり、発酵という技術を使ったりと調理することで食材をより美味しく、よりこなれの良いものとし、限られた量の食材からより多くの栄養を吸収することで、私たち祖先は命を存続させることができたのではないでしょうか。クッキング保育は、自ら食材を調理し、その後皆で食事をとる共食につながる経験を重ねます。保育園の調理の先生や、更には、家庭で保護者の皆様が調理をする姿は、この点でとても貴重な経験であると思われます。

ともに食事を摂り、心を通わせる力

ともに食事を摂り、心を通わせる力とは、コミュニケーション能力を培う経験と考えられます。ともに食事をすることで、お互いが心をゆるし、そのうえでさまざまな事柄を相談しながら計画をたて、コミュニケーション能力を培います。
私たち人類は、皮膚も柔らかく牙も爪も退化しています。大草原では、恰好の餌にもかかわらず、私たち祖先が今まで命をつなげることができたのは、皆で協力し合うコミュニケーションがとれたためとも考えられます。いるま保育園のお給食(ランチ)は、コミュニケーション能力を培うためにも大切なひと時となっています。

このようなことを考えながら、いるま保育園は食育として、以下の五つの観点で取り組んでいきます。

食育として、以下の5つの観点で取り組んでいます

  • 楽しい雰囲気の中で食事を楽しみます。 
  • 咀嚼や嚥下の発達を促します。
  • 食べ慣れないものでも、食べてみようという意欲を持ちます。
  • 体と食物の関係を知ります。   
  • クッキングや栽培・収穫を楽しみ、食材を知ります。

食事をする環境


授乳は、赤ちゃんと会話をしながら、ゆったりとした雰囲気の中で行い、離乳後は、保育士を含め、発達の異なるお友達同士が共に同じテーブルで食事をとります。上手に食べられる子の姿や保育士が食べる姿をモデルとして、楽しく食事をとります。更に、食材を切る大きさを発達の進捗に応じて決め、必要以上に細かく切ることはしません。前歯で噛み切る力、奥歯ですりつぶす力、飲み込む嚥下力を培います。
食事をするお部屋の環境は、とても大切です。幼児クラスでは、お当番さんがテーブルクロスを敷き、テーブルには花を飾ります。これはお持て成しの心を培います。このようなお部屋で友達と様々な会話を楽しみながら食事をとり、食べなれない食材でも、保育士やお友達がおいしそうに食べる姿がモデルとなり、自分から食べてみようとします。また、残さず食べきる喜びを培うため、自分で食べる量を決められるように、セミバイキング形式*で食事をします。

セミバイキング形式

トレイにお皿を載せ配膳台に並び、お当番さんや保育者に自分が食べたい量を伝え食事をもらいます。ここで、自分の意思を人に伝える練習にもなります。また、食べなれない食材も、強制的に皆と同じ量を配膳されないため、自分の意思で少ない量から食べてみようという気持ちが現れ、全て食べきる達成感を感じ、更に食に対する興味が育まれます。ここでも、発達の高い友達や保育士が一緒に食べることで、その姿がモデルとなります。

体と食物の関係を知る

幼児クラスでは、毎日の献立に使われている食材を3大栄養素別に分類し、子ども達が感覚として受け止められるように、3色で色分けし「黄色:エネルギー」、「赤:血肉骨になる」、「緑:体の調子を整える」として、いつもこの3色の食材があることを確認します。

クッキングや栽培・収穫を楽しみ、食材を知る

主食は、私たち祖先が弥生時代から食べていたとされるご飯にし、幼児クラスでは、当番活動でお米をとぎ、また、トウモロコシの皮むき、サヤエンドウの鞘取りなど、自ら給食の用意に携わります。このお当番活動を通して、通常保育にはない様々な事柄を経験し、更に皆のために頑張ることの心地よさを経験します。
クッキング保育として、主におやつの用意を年長児が中心となって行い、ゼリーは液体を冷やすと固まること、ホットケーキは粉からできることなど、たくさんのことを経験します。この時期の経験が、理論的な思考の基礎になると考えています。
プランターや水耕栽培などを用いて、子ども達が自ら野菜を育てる体験を行います。野菜が育つまでの様子を知ると同時に、長い時間と手間を掛けて収穫をすることによって、食材の大切さと食に対する感謝の気持ちを培います。