保育環境
保育の環境(人的環境・物的環境・空間的環境)
人的環境 -大人との関わり、子ども同士の関わり-
子どもたちがあらゆる人々と、主体的に関われるための人的環境を整えます。保育者のみならず、異年齢の子ども同士も大切な人的環境です。少子化による地域の中で、子どもの減少や家庭内での兄弟の減少、テレビやゲーム遊びなどの遊びの変化で、子ども同士で遊ぶ機会が減ってきています。そこで今、園生活の中で子ども同士の関わりを学ぶことが重要です。子ども同士の関わりは、「集団の中での関わりから生きる力を育む保育」に必須のものです。ここで「自立」と「自律」が育まれます。一方保育士は、子ども同士の関りを見守り、子どもが求めた時に十分に受容し共感する存在です。また、一人ひとりの子どもの発達を把握し、その発達を助長する存在です。
物的環境 -発達を促す遊具・教材と選択できる環境-
子ども達の主体的な活動とは「子ども自ら環境に働きかけ、自ら活動すること」です。保育士は、「子どもがこんなことをしたいと思ったとき(意欲・動機)、それを実現しようとすることができる空間を用意する」必要があります。そのために、一人ひとりの子どもの発達にあった・子どもの発達を促す遊具や教具をその空間に用意し、更に自分の意思で遊具・教具を選び、自ら手にとることができる環境を用意します。
空間的環境 -「遊」「食」「寝」の確保とゾーニング-
日常の保育は、主に「遊」「食」「寝」の3つの場面に分かれます。園内は、遊びのゾーン、食事のゾーン及び午睡のゾーンを独立して確保し、時間で区切ることを優先させず、子どもたちが遊びに集中する経験や、最後までやり遂げる満足感や達成感を大切にします。その経験が、子ども達の次の活動への意欲につながるものと考えています。また、遊びのゾーンでは、様々なゾーン(絵本ゾーン・製作ゾーン・ごっこ遊びゾーン・ゲームパズルゾーン・ブロックゾーンなど)を用意し、子どもが自分の好きな活動、もの、人を自発的に選ぶことができるようにします。
